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学術委員会 |
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日本建築仕上学会材料規格 |
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1994. 3.25 制定 M-101:2015 セメントモルタル塗り用吸水調整材
コンクリートを下地とする現場調合や既調合のセメントモルタル塗りをする前の下地が乾燥している場合には,適度の水湿しを施した後に塗り付けしなければならない。この場合,水湿しの代わりに昨今では施工性の向上を目的として市販されている合成樹脂エマルションの希釈液などで構成される材料を塗り付けることが非常に多い。 このような目的で使用される材料を日本建築学会「建築工事標準仕様書JASS15(左官工事):第3版」では「シーラー」と定義していたが,材料製造業者では「接着増強剤」と一部命名しており,いずれも本材料を的確に表現しているとはいえない。そこで,日本建築仕上学会では「セメントモルタル塗り用吸水調整材」という名称を提案するとともに,本材料を適用したセメントモルタル塗りが剥落しているケースも見られるため,当該材料の品質基準を明確にした。現場調合や既調合のセメントモルタル及びポリマーセメントモルタル塗りに使用する吸水調整材は,本規格に則り品質の優れた材料を的確に選定することが望まれる。
本材料はコンクリート表面に塗布して,現場調合や既調合のセメントモルタル及びポリマーセメントモルタル等の塗り下地に対する吸込みを調整して,接着性を確保するために用いられるものである。その目的を達成するためには,十分な耐アルカリ性や耐水性を保持していることが要求される。 また,JIS A 6203:2015(セメント混和用ポリマーディスパージョン及び再乳化形粉末樹脂)に示される各種の物性に対する規定に適合するものとして,製品の品質を確保することとした。
本材料を使用する最大の目的は,セメントモルタル等の塗重ねにおける下地に対する吸込みを調整して接着強度を確保することにあるため,ディスパージョンの品質および吸水調整性能と併せて,標準状態および各種の促進劣化試験をした後の接着強度を品質基準とした。
本材料の品質を評価する試験方法は,できる限り既存の該当するJIS に準拠することを前提として設定した。 解説表1 基板に用いるコンクリートの調合例
日本建築学会編;「コンクリートの調合設計指針・同解説」から抜粋
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