日本建築仕上学会
会長 安 達 和 男
日本建築仕上学会は、平成元年、1989年10月に設立されました。以来20年にわたり、建築の仕上げに関わる学術・技術・芸術の振興を目的に、産学官各分野の連携の下に活動を続けてきました。また設立の当初から、地球環境、長寿命建築、健康・安全などを重視してきました。その視点はまさに今日に通じるものです。近年の学術講演会のテーマを見ていただいても、設立記念学術講演会のプログラムと共通する問題意識があり、20年にわたる研究活動の一貫性が感じられます。本学会は、さらにこの後の20年を見据えて、より質の高い学会活動を目指し、建築の仕上げからも世界は変えられることを目標に、継続の力を発揮していきたいと思います。
さて設立20周年にあたり、本学会は4つの記念事業を企画しました。第一が記念シンポジウム、第二が記念パーティ、第三が機関誌FINEXの特集号の刊行。そして、第四が「建築仕上用語集」の出版でしたが、編集委員各位のご努力により、年度内に刊行される運びとなりました。
建築の仕上げの分野には多くの用語が使われています。材料、施工、デザインなど各々の分野で人や組織が自分たちの用語を使って仕事をしています。その用語は、実は使われる分野や人により少しずつ意味が異なっていることがあります。そうした相違を小さくし、正確なコミュニケーションを実現することが本書の目的です。皆様もぜひ、いつも使っている用語の意味をもう一度この用語集で確認してみてください。新たな興味深い知識が得られると思います。
本学会は今後も会員や関係者各位と協力して学会活動をますます発展させていきたいと考えおります。よろしくご指導、ご鞭撻のほどお願いいたしますとともに本書のご購入を併せてお願いいたします。 |